現状報告

 よく考えたら、このサイトをご覧になっている方は、「数学について何か知りたい」とか「勉強したい」というより、私の知り合いで「生きているかどうか知りたい」という方が多いんじゃないかと思いました。

 今の職場でも本当に周りの人に恵まれ、相も変わらず元気な生活を送っております。職場環境は良いですが、なんといっても雪が多い。そして、住宅から最寄りのコンビニが車で30分。これらはどうってことないのですが、住宅ではほぼインターネットに接続できない状況です。スマホの回線も弱すぎるので、電話をするにも外に出ないといけません。このサイトは更新頻度も何ももともと関係ないですが、残念なことに更新できなくなってしまいます(今は、実家に帰っておりました)。

 せっかくなので、数学のお話も少し。最近気づいたことがあります。と言っても、自分自身で気づいたのではなく、むしろ教えていただいたという感じですが。私が職場の数学の先生の課外を見学していた時です。確率の問題を扱っていたのですが、その先生は「場合の数・確率の問題で分からなくなったら、条件を満たす具体例を考えなさい。」とおっしゃいました。私はそれを聞いてハッとしました。よくよく考えてみれば、具体例を考えるのは当たり前のことですが、参考書の解答には99%その「具体例を考える過程」は乗っていません。具体例を考えるということは、まず、問題の意味を正確に理解するということにつながります。問題の意味が分からなかったら解けるはずがないのは当たり前なんですが、数学の苦手な人は意外とこの感覚がないんですよね。そして、具体例を考えることで、場合の数や確率を求める式を考えやすくなります。

 数学をセンスだけで解いたり、ただ「問題が解ける」ということだけに満足し自分は数学ができると思っていたりすると、問題を解く考え方を説明できなくなります。センスだけで解く人は、問題が解けない人が考えていないことを「無意識的に」考えられるだけであって、それではダメなわけです。その考えを説明できるように、「意識的に」考えなければなりません。「確率では具体例を考えなさい」という言葉にハッとしたのは、私自身まだ確率の単元をセンスで解いている部分があったという証拠だと思います。問題の解答を書く前の発想の部分である、「なぜそんなことを考えたか」がとても大事で、これが大事だと分かっていないから、「数学の効率的な勉強は解法を暗記することだ」というわけのわからない迷信が広まるのです。だからこの「考え方」や「発想」の部分は、数学が苦手な人でも得意な人でも大事にするべきで、それを大事にするかどうかで数学の勉強の姿勢が変わり、ひいては数学の力の付き方が変わってきます。課外の後に「数学が苦手な人にとって必要なことが、得意な人にとっても大切になると思う」と、その先生がおっしゃっていたのが、本当に共感できました。

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