数学に対する関心を高めるために

 最近、記事の更新も勉強ページの更新も全くできていませんでしたね。数学的なことを考えながら更新すると時間がかかってしまうので、なかなかできませんでした。今はゴールデンウィークということで、久しぶりに記事を書きたいと思います。

 以前、「数学は日常で使うか使わないか論争について」という記事を書きました。内容を要約すると、数学の実用性を知るよりも、数学そのものの面白さを感じてほしいということです。このことを、たとえ話で説明すると少しは響きやすいかもしれないと思ったのが、今回記事を書くに至った経緯です。

 まずは、あなたがおいしいと思うラーメンを提供する店を想像してください。あなたはその店に行き、ラーメンを食べているとします。その時、「ラーメンを食べても性格が良くなるわけではないし、塩分も多くあまり健康的な食事とは言えないし、家で何かを作って食べたほうが安く済むのに、どうしてわざわざラーメンを食べに来ているんだろう。」なんて考えるでしょうか。あなたが将来、自分のラーメン店を経営しようと考えていて、おいしいラーメンを作るために必要なことを研究しているなどという人は別ですが、ラーメンを食べに来ている理由は、普通おいしいと感じることで得られる満足感・幸福感を求めているからに他ならないはずです。つまり、何が言いたいかというと、何かをすることで満足感や幸福感を得ている時に、それをする理由を他に探さないはずです。

 であれば、数学の勉強に対しても、単に「楽しいから」や「面白いから」という理由で関心を持つことが理想であるはずです。もちろん、その上で数学は日常のどのような場面で役立つか、実用性を考えるのは価値のあることですし、数学が教育の一つとしても取り上げられる以上、実用性や数学を通して身に着く考え方などに注目しなければいけないかもしれません。ただ、「数学は日常でも使うからこそ価値がある」という考えは絶対に違うと思いますし、そもそも「日常で使うからこその価値」は数学だけでなく恐らく他の教科にも同様にあるはずです。

 「数学って何に役立つの?」と質問している人がいるとすれば、その人はどちらかというとネガティブな気持ち(つまり、数学を「楽しい」や「面白い」などと思っていない)で聞いているような印象がどうしてもあり、私自身このような質問に過剰に反応してしまいます。その質問が「数学は楽しいし面白いから勉強しているけれど、さらに日常で役に立ったり将来社会に出てから役に立ったりすることもあるの?」という意味のポジティブな質問であれば、ここまで必死になる必要もないのかもしれませんね。本当の数学の面白さを伝えていくのはなかなかに大変ですが、それが私の宿命だと思って頑張ります。

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